たまの乗り物日記

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去り行く車両たち(3)京浜東北線209系

京浜東北線209系は試作車の元901系が1992年、量産車が1993~1998年製造と決して古くはありませんが、先日中央快速線に投入されるE233系が来年から投入され209系を置き換えることが発表されました。

 

209系はJR東の車両設計思想をガラリと変えた「寿命半分」「重量半分」「値段半分」のコンセプトで作られたいわゆる「走るんです」であり、当初から「10年で廃車にするのか?」という批判が出ていました。

しかし元々「寿命半分」はイメージが先走った感があり、単に今までの半数の年数で元が取れるような設計になっているだけで、今後も使い続けるものと思われており、現に最近も車端部以外も窓が開くような改修を進めていた矢先であったため、初期の噂通り10数年で置き換えるとはある意味驚きの発表でした。

 

元々209系の外板はとても製造10数年の車両とは思えないほどデコボコで、こりゃ相当ケチったなと見るからに思わせる感じでしたが、聞くところによると最近故障が多発していたようで、その輸送改善を早急に行う必要があるためのようです。

 

となると気になるのは、209系とほぼ同期であるE217系が置き換えの対象になるかどうかです。

外観を見る限りE217系は209系のようにデコボコにはなっていません。恐らくE217系を設計する際幅広車は強度を上げたのでしょう。その点では近々の置き換えはないでしょうが、電装機器はほとんど変わらずむしろ酷使されているでしょうから今後どうなるのかは気になるところです。

 

いずれにせよJR東は新津に車両製造工場を作っている関係でこちらをフル稼働させるためには103系113系など国鉄形車両を置き換えたペースで車両を作り続ける必要があるわけで、最近の業界動向であるメンテナンスコストをかけるより新車を入れる、ということを考慮すると、今後も短期間でのサイクルで驚きの置き換えが発表される可能性は高いように思います。

70年代車の愛好家のみならず今後は80年代、いや90年代前半の愛好家も急いで記録に残す必要があろうかと思います。

 

Tc209-59.JPG

↑ウラ58編成:クハ209-59(06.09.06 上野駅

 

ということで今まで209系の写真は1枚も撮ったことがなかったのですが撮ってみました。今後はちょこちょこ撮っておきたいと思います。

 

ところで京浜東北線の209系の魅力は何といっても方向幕でしょう。JR東の新世代車両の中では701系と並び数少ない国鉄フォントの方向幕を使っています(E217系東海道線用の漢字だけは国鉄フォントになりましたが)。

この頃まではJR東は国鉄フォントの方向幕を堅持していましたが、1994年のE217系からフォントが変わり、1998年の209系500番代、E217系増備車からはLEDになってしまいました。国鉄フォントを使っていた201系や205系が転属の際フォントが変わったりLEDになったりすることも増えてきた中、209系は最後まで残ると思っていたんですが…。

 

さて捻出した209系は一部が京葉線に転属するという話になっていますが、0番代の故障対策という名目を考えると、転属はせず廃車になるという話が濃厚です。

現在デジタルATC化の予備車名目で総武緩行線から転入した209系500番代が少数在籍していますが、初期の試作車などをさらに総武線から転属させた500番代でまず置き換えた後、E233系投入で500番代だけ京葉線に転属という噂もあります。

となると総武線の黄色い209系500番代の動向にも要注意ですね。

 

Tc208-504.JPG

↑ミツ504編成:クハ208-504(05.03.05 雪の秋葉原駅

6扉車がないこともあり、総武線では先は長くはないか?

 

■本館記事(http://tamazo-diary.seesaa.net/article/23366952.html)もご覧ください。