房総ローカルの113系快速電車(1991年~1992年)
房総を走る快速電車と言えば総武快速がそのまま房総各線に直通する運用を普通想像すると思いますが、過去には房総ローカル区間のみを走る快速電車が存在してました。
そのうち1つは1980年まで朝夕に外房・内房・総武の各線に各1本走っていた快速電車で、これはそこそこ有名だったと思うのですが、1991年3月改正から1年間だけ外房線と内房線に走った快速電車は、ほとんど記録にも残っていないようです。
この改正では、日中の千葉~茂原または上総一ノ宮、木更津または君津間を走るローカル運用の半数程度が快速に格上げとなりました。当時はまだ今のように快速の停車駅が多くなかったため、例えば外房線であれば蘇我、誉田、大網、茂原にしか停車せず、相当なスピードアップでした。
↑千葉駅に停車中の内房線快速電車
唯一撮っていた写真を紹介します。房総ローカルの1000番台なのに快速表示も誇らしく、列車番号も5159Mと快速らしい番号になっています。
↑時刻表1991年3月号より。千葉10:50発快速君津行が5159M。
しかし通過駅は下手すると30分以上電車が来ない時間帯ができてしまい、総武快速直通と連続したり途中で緩急接続をするわけでもないダイヤの稚拙さもあって利用率が振るわなかったのか、翌年の改正で全て普通電車に戻り消滅しました。
なお、以前の記事でも紹介した幕張の113系方向幕に外房線や内房線の行先に快速表示のある幕がありましたが、この幕はこの快速が設定されたときに整備された(はずの)ものです。
この時は総武快速線の運用でも使うのかなと思ったのですが、ごくまれに使われていましたが基本的には快速表示の幕は最後まで使われませんでした。