たまの乗り物日記

乗り物(飛行機,鉄道,バスなど)に関する記事を紹介しています。

去り行く車両たち(1)常磐線415系

東海道線から113系が撤退した今、23区内で国鉄(鋼製)近郊型電車に乗れるのは常磐線415系のみとなってしまいました。

しかし常磐線つくばエクスプレス対策もあってE531系の投入が急ピッチで進み、来春には撤退してしまいます。

当初予定になかったE531系へのグリーン車連結もあって、昨年の東海道線と同様、現時点ではまだ415系の姿を多数見かけることができますが、この後来春にかけて急激に数を減らしていくことが予想されます。

そこで415系の勇姿を確認すべく常磐線を訪れることにしました。

 

武蔵野線常磐緩行線と乗り継ぎ、松戸駅415系を待ちます。まず狙うのは松戸8:56発の上野行で、415系15両です。

待っていると、来ました415系が。しかも嬉しいことに全車鋼製車の綺麗な15両でした。もっとも、先頭は403系でしたが(これ狙いの人は嬉しいでしょうけど、総武快速線育ちな自分はシールドビーム+ユニット窓でない車両はあまり好きではないのです)


【常磐線 415系】松戸駅入線シーン(2006.09.06)

これに乗り上野へ向かいます。

久々にMT54のモーター音を聞いて堪能しましたが、以前103系の最終日にも思ったのですが、ラッシュのピークは過ぎているとはいえ随分すいているような気がします。かなりつくばエクスプレスにやられているのでしょうか。

北千住からは各駅となりますが、南千住あたりのカーブでは15両がくねらせながら走るのが一望できなかなか良い気分でした。

9:17に上野駅9番線に到着です。早速写真を…と思いましたが、9番線はあまりアングルが良くありません。おまけにすぐ8番線にE231系が入線してしまいましたので大した写真は撮れませんでした。 

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↑カツK903編成:クハ401-74(06.09.06 上野駅

今や全国的に貴重品となったグローブ型ベンチレータを装備した403系が先頭でした。いつまでも残って欲しいところですが…。

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↑カツK903編成:サハ411-701(06.09.06 上野駅

一方中間車は国鉄鋼製近郊型で最も新しい415系700番代でした。

つくば万博を控えた輸送力増強用として1984-85年に作られましたので、205系0番代とほぼ同期、211系とそう差はありません。車内は扉間セミクロス、車端部ロング(いわゆるセミロング)というある意味首都圏向きの席配置で、車齢も新しいためまだまだ活躍するものと思っていたのですが、来春までには全廃してしまいます。非常にもったいない…。

 

続いて9:40に10番線に到着する415系11両を狙います。

こちらは4両がステンレスの1500番代でした。正確なところは調べてないですが、1500番代と他は共通運用のため、日々どこに入るかは運次第となります。なので先ほどの15両も別の日は真ん中の4両だけ1500番代ということにもなりかねません。

さらに言うと、1500番代は来春以降も水戸周辺のローカル運用で残るので、来春の改正前に1500番代以外で15両を組む可能性は極めて低く、何かしら1500番代が入ることが予想されます。

なので、15両はもちろん11両であっても、非ステンレスのみで構成する編成を撮ろうとしたらまだ両数に余裕のある今しかないわけです。

でもこの日は誰もいませんでしたが…。 

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↑カツK807編成:クハ411-607(06.09.06 上野駅) 

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↑カツK807編成:モハ414-507(06.09.06 上野駅

415系500番代は1982年に登場したオールロング車です。現在に至る近郊型ロング化の先陣を切った車両ではありましたが、座り心地がとても良かったことや、1985年の基本7連化で大多数がクロスシートを持つ415系700番代と組みオールロング編成ではなくなったことで、酷評されずに済んでいます。このK807編成も中間3両は415系700番代です。

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↑カツK826編成:クハ411-1503(06.09.06 上野駅

一見211系に見間違う415系1500番代ですが、運用上既存の415系と併結する必要があるため足回りは一部を除き415系と同じです。なのでMT54のモーター音が響き渡るため、オールロングですが個人的には多少許せる存在です。

こちらは先述のとおり来春以降も生き残ります。

 

最後に9:56着の415系11両を狙います。こちらは全て鋼製車でした。

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↑カツK508編成:クハ411-315(06.09.06 上野駅

 

常磐線と言えば旧型の巣窟に思われがちですが輸送改善が80年代にずれ込んだこともあって、写真の0番代のような113系1000'番代、0'番代や115系300番代のような他線での主力と同期の車両はむしろ少数派です。

 

こんな感じでちょっとした時間だけですがそれなりの成果があって満足しました。

とはいえまだごく一部しか見れていないのでまた近いうちに再訪したいと思いますが…とりあえず上野駅での撮影は結構アングル悪いですね。どこか良い場所を探しておかないと…。

 

■本館記事(http://tamazo-diary.seesaa.net/article/23366952.html)もご覧ください。